中国文明発祥の地の一つとして知られています。省内には先史時代の裴李崗文化や仰韶文化を代表する遺跡が数多く残され、中国文明の形成過程を知るうえで重要な地域です。
古くから「中原」の中心地として栄え、中国八大古都のうち、殷王朝後期の都・安陽、商代の都として発展した鄭州、東周以来13王朝が都を置いた洛陽、そして北宋の都・開封の4つの古都を有しています。
嵩山には禅宗祖庭として知られる少林寺があり、その周辺で発展した少林拳は中国武術を代表する流派の一つとして世界的に知られています。少林寺は禅宗と武術が融合した文化遺産として、多くの人々を魅了しています。
洛陽には、中国最古の仏教寺院とされる1世紀創建の白馬寺があり、中国仏教伝来の象徴的存在となっています。また、市内近郊の龍門石窟には5世紀以降に造営された数万体の石仏が残され、中国石窟芸術の最高傑作の一つとして世界文化遺産に登録されています。
安陽にある殷墟は、殷王朝後期の王都跡であり、甲骨文字が大量に発見されたことから、中国最古の体系的な文字資料が残る遺跡として高く評価されています。2006年にはユネスコ世界文化遺産に登録されました。
開封は北宋王朝(960~1127年)の首都「東京」として繁栄し、当時の世界でも屈指の大都市でした。宋代は、中国史上でも文化・経済・技術が大きく発展した時代であり、その先進性は東アジアのみならず世界史にも大きな影響を与えました。
歴史:文治主義を基本とする政治体制を築き、北宋から南宋へと時代が移り変わりました。
経済:世界初の紙幣「交子」の発行や都市商業、夜市、海上貿易の発展により、当時世界最先端の商業経済を形成しました。
技術:印刷術・火薬・羅針盤などの技術革新が成熟し、後の世界史にも大きな影響を与えました。
文化:朱子学や禅宗が発展し、水墨画・宋詞・陶磁器など高度な文化が花開きました。また、喫茶文化も成熟し、日本を含む東アジア文化の形成に大きな影響を与えています。